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note代表・加藤貞顕のエンジニア愛からひもとく、トップと現場のステキな関係

「トップがエンジニアリングやクリエイティブへの理解が深い」

ピースオブケイクについて紹介する際、さまざまなシーンで語られてきた話題のひとつです。ただ、これまでに具体的に言及されることは少なく、「実際どうなの?」と感じていた方も少なからずいらっしゃったのではないでしょうか。

そこで、今回の #ピ社のひとびと では、noteを運営するピースオブケイクのCEO・加藤貞顕さんとエンジニアの岡野忍さん、板橋毅彦さんとの座談会をレポート。

「普段トップとエンジニアはどのようなやり取りをしているのか」
「実際、どのくらいの理解の深さなのか」
「加藤さんの存在は、エンジニアにどんなメリットをもたらすのか」

今までなかなか語られてこなかった、トップとエンジニアメンバーのステキな関係についてご紹介したいと思います。

エンジニアが好きすぎる経営者・加藤貞顕

ーまず、板橋さん、岡野さんにとって加藤さんの第一印象から教えてください。

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板橋毅彦(いたばし・たけひこ)/ エンジニア

板橋:初めて会ったのは最終面接でした。ずっと機械学習の話をしていた記憶しかないのですが、なぜか内定が出ていました(笑)。

実際に働きはじめてからは、「すごく現場に興味がある経営者」という印象です。加藤はエンジニアリングや言語についてグイグイ聞いてくる。ちょっと珍しいと思います(笑)。

岡野:僕も最初に会ったのは最終面接です。YouTubeとゲームの話をしていたら面接が終わって、内定が出ていました。

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岡野忍(おかの・しのぶ)/ エンジニア

入社して驚いたのは、とにかくエンジニアと仲がいいんですよね。超小型PCの「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」とか、ゲーム「マインクラフト」とかの話をずっとしている。「エンジニアから信頼されている経営者なのかな」という印象は抱きました。

実際に働きはじめて感じたのは、とにかくサービスについて深く考えていること。そして、何かの意思決定の際には「理由付け」がしっかりしているんですよね。

エンジニアのなかには「なんのための開発なのかがハッキリしていないとイヤだ」と思う人が一定数いるので、理由をセットで伝えてくれることにやりやすさを感じている人も多いと思います。

板橋:たぶんですけど、加藤は全員が同じ方向に進むように旗を振ってくれているんですよ。週に1度、全社員が集まる場を設けて、なによりも社員に向けてメッセージを発信してくれる。「同じ船に乗っている」という感覚はあります。

ー「エンジニアと仲がいい」「グイグイくる」といった話がありましたが、実際のところどうなんですか?

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加藤貞顕(かとう・さだあき)/ 代表取締役CEO

加藤:エンジニアとのコミュニケーションは多いですね。

そもそも、子どものころからコンピューターが好きなんですよ。小学校4年のときに家庭用コンピューターを買って、プログラミングを覚えて、みたいな少年期を過ごして、インターネットの黎明期は大学生で、自作PCとLinuxに夢中だったり、テクノロジーはずっと好きで自分自身触ってきているんですよね。

だから、エンジニアと話すと、最新の技術を教えてもらえるし、普通に楽しいのでどんどん聞いていって、その結果「グイグイ」と思われるのかもしれません(笑)。

ーちなみに、最終面接で機械学習やYouTubeの話をしたのはなぜですか?

加藤:単純にそのひとがどんな分野に興味があるのかを知るためですね。仕事に関する話はCTOとの面接で済んでいますから。仕事って長く続くものだから、最初にアサインした仕事以外を任せることになることも多いじゃないですか。だから、エンジニアに限らず、社員が広くどんな分野に興味があるのかは知っておきたい。仕事の適性も見えてきますし。

経営者はエンジニアリングを理解しておくべき

ーお話を伺っていると一般的にはCTOの視点と近い印象を受けます。CEOが技術の話を深堀りする意味はどこにあるのでしょうか?

加藤:この会社は、メディアの会社でもあるんですが、テクノロジーの会社でもあります。だから、経営をする上で、経営者がテクノロジーを深く理解している必要があるんです。

ぼくが技術をわかっていれば、とれる方策の選択肢が思い浮かぶし、それぞれの工数感や予算感が予測できる。エンジニアと具体的に話し合って、やるべきことと、やるべきでないことを決めることができる。だから、技術の知識は、好きだからというのもあるんですが、経営のために必要だと思って意識してアップデートしています。

当然、自分だけではインプットに限界があるので、エンジニアと話をするときには、技術の最新情報を根掘り葉掘りヒアリングしています。あたらしい技術動向を把握することが、ビジネスにおける”土地勘”につながるんですよね。正しい経営判断のためにも、くわしく知りたいと思っています。

これは個人の見解ですが、本当はトップもエンジニアリングを理解しておいたほうがいいと思いますよ。グローバルに見れば、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグのように、エンジニア出身のトップは多いですし、スティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾスはエンジニアではないですが、知識はそうとうあるはずです。

ぼくに関しても、もともとはエンジニアじゃなくて書籍の編集者なんですが、技術に関しては知識だけでなくて、必要なら自分でなにか――たとえば小さなAPIとか、をつくれるくらいのスキルは持っておこうと思ってます。そういえば最近だと、東京大学のディープラーニングの講座に半年間週1回通い続けて勉強しました。

ーエンジニアのおふたりは「トップが加藤さんでよかった」と思うことはありました?

岡野:もちろん、ありますよ。たとえばコミュニケーションスピードの速さですね。

エンジニアリングについて議論できるトップって少ない。前職では経営層とプロダクトについて話をすることはあっても、より深く技術について話す機会はなかったように思います。

加藤の場合は、興味関心に加え、最新トレンドへの知識、さらには理解力もある。いい意味で聞き手のことを気にせずに話せて、それに対して「なるほどね」というリアクションがあるので。

板橋:すごくラクですよ。いちいち説明がいらないので、会話も弾みます。

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ー加藤さんにとっておふたりはどういう存在ですか?

加藤:ふたりに限らずですが、自律的に動いてくれるのが素晴らしいですよ。

たとえばZapierという複数のアプリケーションを連携させてワークフローをつくり、業務を自動化するツール。

岡野さんが導入を提案して社内の普及を推進してくれたおかげで、フォームから問い合わせがあるとSlackに通知が届いたり、社員が休日申請時にSlackでbotをメンションすると勤怠登録チャンネルへの通知とGoogleカレンダー登録が同時に行なわれ、しかも当日の朝にリマインドが流れたりするようになりました。

ポイントは、業務効率化のためにわざわざコードを書くような解決策を岡野さんが提案したわけではなく、ツールの使い方そのものをみんなにレクチャーしてくれたこと。手間がかかる作業って、ビジネス部門やバックオフィス部門のほうが多く抱えているんですよね。コードを書かずに自動化をできることがものすごく大切。手間がかかっていた作業を誰でも自動化できる仕組みを整えてくれたことは大きいです。

岡野:そういえば、加藤さんも帰宅時に乗るバスの時刻が近づくとSlackで通知が届くようにbotをつくっていましたよね。

加藤:あれね。自分のPCだけで動くプログラムはすぐできたんですが、サーバをたててみんなのアカウントと対話するSlackのbotにしようとしたんだけど面倒で挫折した(笑)。

岡野:そもそも誰もバスを使っていないですもんね(笑)。

加藤:板橋さんはなんといってもコミックビューアですかね。もともとはKindleで3600冊以上の漫画を購入しているCXOの深津さんが、Flashクリエイターとしての知見とTypeScriptを用いて既存ビューアの表示速度を大幅にカイゼンさせたプロダクトでした。

note本体に搭載する際、さらなる改良を手がけたのが板橋さんです。レンダリングにWebGLというJavaScript APIを使用し、かつコードを書き換えることで表示速度をさらに速くさせました。超速コミックビューアは板橋さんがいなくては誕生し得なかったと思います。

板橋:WebGLといえば、紙吹雪もそうですね。

加藤:そうそう! 板橋さん、その話、してよ。

板橋:ユーザーのnoteが「編集部のオススメ」に選ばれるとアニメーションで紙吹雪が舞う仕組みです。

加藤・岡野:……。

板橋:……え?

加藤:……そ、それだけ(笑)。ええっと、もう少し解説しますね。こちらもCXOの深津さんが「板橋さんならつくれるんじゃないですか」と言っていたことを伝えたところ、いい感じの挙動の紙吹雪を、翌日につくってきた。

しかも、単調なものではなく、一枚一枚パラパラとリアルな感じで動くようになっている。それに加えて動作も重くならないようなものをたった1日で仕上げてくれたのは感動しました。

岡野・板橋:…………。

加藤:あ、僕ばかりしゃべりすぎましたかね(照)。

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ー技術について語りだしたらとまらない加藤さん。加藤さんがどれだけエンジニアリングを理解し、同時にエンジニアのみなさんたちを愛しているのかよくわかりました(笑)。貴重な機会をありがとうございました!

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Text and Photo by 田中嘉人
つくる、つながる、とどける。noteです。
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“だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。“をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。note(ノート)では、クリエイターが各自のコンテンツを発表してファンと交流することを支援しています。cakes(ケイクス)は、cakes発のベストセラーを多数輩出しています。

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